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2006年12月30日

●「18歳で成人」改正検討へ 選挙は?飲酒は?対象広く

(朝日新聞2006年12月30日)

 「成人」の年齢を20歳から18歳に引き下げる民法改正案が年明けから検討されることになった。来年の通常国会で国民投票法案が成立した場合、そこから3年以内をめどに改正をめざすという。改正されれば、18歳が法律上の大人となり、結婚や財産権、飲酒・喫煙など幅広い分野で社会を変えることになる。しかし、同法を所管する法務省内部でさえ改正に慎重な意見があるうえ、他の官庁が扱う法律にも影響が及ぶため、政府部内で方向が決まるまでには時間がかかりそうだ。
 「年齢20歳をもって、成年とする」――。民法は1896(明治29)年以来、社会の一人前のメンバーを決める基本になっている。
 成人年齢引き下げの検討はそもそも、国民投票法案を巡る与野党の議論の中で、投票年齢とあわせて「3年を目途に公職選挙法、民法などの関連法について措置を講ずる」と付則で示す修正案が持ち上がったことから始まった。
 法務省内には「日本の基礎にかかわる問題を、ほかの法案の議論に引きずられるかたちで考えるべき話なのか」といった疑問の声は根強い。一方で「こういう外的要因でもなければ、変えられなかった。いい機会だ」と歓迎する声もある。
 いまの民法では、結婚できる最低年齢は「男性18歳、女性16歳」だ。ただ、未成年の場合は親の同意が必要だ。結婚すれば未成年でも「成人に達したと見なす」とされ、財産の処分などの法律行為が成人並みにできる。
 成人年齢が18歳になれば、結婚の際、女性だけに父母の同意が必要な場合が残るという、いびつな構図になる。このため、男女の婚姻最低年齢を統一すべきだという議論につながることは間違いなさそうだ。
 親の同意なく財産を取得・処分する権利を得るのも、成年になってからだ。未成年が親の同意なく結んだ契約は取り消すことができる。18歳でも自由に財産を処分できるようになれば、「若者の経済活動が促進される」という意見の一方で、「若者の保護の観点からは不十分だ」との議論も出てきそうだ。
 養子縁組で養親となれる年齢も18歳に引き下げられることになる。
 また、民法だけではなく、ほかの法律に関する分野にも議論は広がりそうだ。
 満20歳未満に飲酒・喫煙を禁じているのも、民法上の「成年」の考え方を前提にしたものだ。年齢にあわせて引き下げるなら大きな問題になりそうだが、引き下げないのであれば、どういう理屈がありうるのか、改めて議論を呼ぶことになる。
 また、選挙権を20歳以上と定めている公職選挙法の改正も議論されそうだ。あわせて裁判員の対象年齢も引き下げられる可能性が出てくる。裁判員は、選挙人名簿から無作為に選ばれるからだ。
 さらには、20歳未満を「少年」と定めた少年法にも影響しそうだが、政府部内では「立法当時と比べて18歳、19歳の少年の精神的成熟度が変化したとは言いがたい。適用年齢引き下げの必要性を説明するのは難しい」との見方も強い。

2006年12月23日

●サロン報告「なぜいま選挙権年齢の引き下げか」

~ブックレット『16歳選挙権の実現を!』を読みながら~

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 2002年に刊行したブックレット『16歳選挙権の実現を!』(現代人文社)を読みながら選挙権・被選挙権年齢引き下げの論点を再び整理するためのサロンを12月23日(土・祝)に行いました。ブックレット執筆メンバーを講師に、選挙権・被選挙権の法的性格、引き下げが必要な理由、海外の動向、Rightsの考え方、最新の情勢について学習と意見交換をしました。今回のサロンでロビー活動に役立つ理論構築ができたと思います。

2006年12月15日

●ご挨拶

 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。私たちの活動に対する日常からのご理解とご協力に心から感謝申し上げます。
 NPO法人Rightsは10代・20代を中心に結成してから6年半がすぎました。はじめは国会議員シンポジウム、ブックレット『16歳選挙権の実現を!』刊行、超党派の「選挙権年齢の引き下げを求める国会議員懇談会」との連携など選挙権年齢引き下げを求める活動が中心でしたが、最近は主に未成年模擬選挙や政治体験プログラムなど政治教育に関する活動を重ねてきたため、「国会議員懇談会」など国会議員への働きかけが不十分な状態がつづいてきました。
 そこで11月19日(日)の2006年度臨時総会で、選挙権年齢引き下げと政治教育充実をつうじて子ども・若者の政治参加をすすめるとの設立趣旨に立ち返って、選挙権年齢引き下げの活動を再び活発化させるための方針と体制を決定しました(団体概要参照)。あわせて未成年模擬選挙は、活動のさらなる普及と展開のため「模擬選挙推進ネットワーク」として独立することを決定し、12月10日をもって業務を引き継ぎました。
 憲法改正国民投票法案の投票権年齢をめぐる議論を契機に、国会で民法や少年法の成人年齢とともに選挙権年齢引き下げを議論する条件が整いつつあります(案内&報告参照)。こうした状況を受けて来年の通常国会や参議院選挙にむけて具体的な活動を展開します。
 また、社会人が多い会員構成を反映した会費額に変更したので、活動基盤を安定するため積極的に会員を拡大します。
 皆さんには一連の経緯をご理解いただき、今後ともご支援くださいますようお願い申し上げます。

2006年12月15日

特定非営利活動法人Rights
代表理事  菅 源太郎

●「未成年“模擬”選挙」独立のご挨拶

 平素から「未成年“模擬”選挙」の活動にご理解ご協力いただき感謝申し上げます。
 このたび特定非営利活動法人Rights(以下=Rightsと略)の主要事業の一つとして取り組んできた「未成年“模擬”選挙」は、活動のさらなる普及と展開のため、11月19日のRights臨時総会の議決を経て12月10日に模擬選挙を実施・サポートする「模擬選挙推進ネットワーク」として独立いたしました。全国的に取り組みが普及したことに伴い、今後は模擬選挙に取り組む関係者(個人・団体)に呼びかけこれまで以上に相互のネットワークを構築しつつ活動を発展させてまいります。なお、模擬選挙推進ネットワークは「公平・中立・公正」を保つとともに資金面・運営面などすべてRightsから完全に独立しています。
 とくに2007年は4月に統一地方選挙、7月に第21回参議院議員選挙が予定され、模擬選挙を広く普及することが期待されます。皆さんの変わらぬご支援によって、未来の有権者の政治参加意識を高めることができるよう、さらに活動を広げていきたいと考えております。
 今後とも「未成年“模擬”選挙」の活動および「模擬選挙推進ネットワーク」に、ご支援ご協力賜りますよう宜しくお願いいたします。

2006年12月15日

特定非営利活動法人Rights
代表理事  菅 源太郎
模擬選挙推進ネットワーク
代  表  山崎 武昭

<お問い合わせ>
模擬選挙推進ネットワーク
〒106-0032 東京都港区六本木4-7-14みなとNPOハウス4階
NPO法人21世紀教育研究所内
電話:03-3470-0553 ファックス:03-3470-0554
E-mail:jza04643@nifty.ne.jp Web:http://www.mogisenkyo.com/

●サロン案内「なぜいま選挙権年齢の引き下げか」

~ブックレット『16歳選挙権の実現を!』を読みながら~

 NPO法人Rights(ライツ)は、選挙権年齢引き下げと政治教育充実をつうじた子ども・若者の政治参加をすすめるため2000年に結成しました。
 そして2002年の超党派国会議員と市民200名による国会集会にあわせ、選挙権・被選挙権年齢引き下げに関する論点と資料をブックレット『16歳選挙権の実現を!』(現代人文社)として刊行しました。それから5年近く、選挙権年齢についてコンパクトにまとめた唯一の出版物として活用されています。
 いま憲法改正国民投票法案の投票権年齢をめぐる議論を契機に、ようやく選挙権年齢についても民法や少年法の成人年齢とともに引き下げを検討する状況になってきました。
 そこで、ブックレットを読みながら選挙権年齢引き下げの論点を学習したいと思います。年末の慌しいときですが、ぜひご参加ください。

スピーカー:ブックレット『16歳選挙権の実現を!』執筆メンバー

日時:12月23日(土・祝)15:00~17:00(受付開始14:45)
場所:NPO法人Rights六本木事務所(みなとNPOハウス4階)=地図参照
地下鉄日比谷・大江戸線「六本木」駅徒歩2分
参加費:無料(ブックレットを持参してください)
※ブックレットのない方は受付で購入できます。1冊798円(2割引)です。
※お問い合わせは事務所までお願いいたします。

2006年12月06日

●「18歳」で成人? 選挙権・飲酒・喫煙まで自民検討

(朝日新聞2006年12月6日)
 日本の法律が定める成人年齢が20歳から18歳になるかもしれない。国民投票法案を巡って、自民党が投票年齢を民主党案の18歳以上に修正するのに合わせ、選挙権年齢を同様に引き下げる検討作業に6日着手する。20歳を成年とする民法や、20歳で少年と成人とを区切る少年法、飲酒や喫煙を規制する法律まで検討対象は広がる。決着がどうなるかは別にして、社会のありようを問い直す論議に発展しそうだ。
 自民党は6日の特命委員会で、衆院憲法調査特別委員会の理事を中心に進めた民主党との修正協議の内容を報告、党内手続きを始める。
 憲法改正の手続きを定める国民投票法案の修正案は、投票年齢について与党案の本則を「年齢満二十年以上」から「年齢満十八年以上」に変更。付則で「3年を目途に公職選挙法、民法等の関連法令について所要の措置を講ずる」とする。仮に法案が成立しても、公布後3年程度は国民投票の投票年齢を「20歳以上」に据え置き、それまでに公選法などの改正を促す考えとなっている。
 与党案をまとめるにあたり、自民党は公明党と国民投票の投票年齢を選挙権年齢に合わせることを確認していた。このため、国民投票の年齢引き下げに合わせ、選挙権年齢そのものの引き下げが必要となった。自民党内には異論もあるが、この論議で同法案への関心を高めてもらおうとの狙いもある。
 同時に同法案の関係議員は、修正案で年齢引き下げ実施までに3年とした期限内に選挙権年齢などについても論議をまとめ、公選法や民法などの関連法を改正することをめざす。
 だが、自民党内では「野党に有利だ」とみる声や、多くの法律の改正作業が煩雑になることなどから反対論もある。衆院特別委でも、保岡興治元法相が「現在、成人年齢に関する法令は24~25あると言われており、引き下げは日本の基礎を大きく左右するテーマだ」と指摘している。
 修正案取りまとめの中心となった同特別委の船田元自民党理事でさえ「成人年齢を定めた民法などその他の法律にどのような影響をもたらすかを真摯(しんし)に検討する必要がある」と指摘。参院自民党の片山虎之助幹事長も「他の法制とのバランスの議論がある」とクギを刺す。
 「18歳選挙権」をめぐっては、民主、共産、社民など野党各党のほか、公明党もマニフェストなどに掲げて実現を訴えている。世界各国でも、国立国会図書館にデータのある186カ国・地域のうち、米国やイギリス、フランス、インドなど162カ国で選挙権は「18歳以上」となっている。

2006年12月01日

●国民投票法案をめぐる新聞報道

「18歳以上」「改憲に限定」 国民投票法案で歩み寄り
(朝日新聞2006年12月1日)
 憲法改正の具体的な手続きを定める国民投票法案をめぐり、与党は30日、民主党との最大の対立点だった投票年齢について、「20歳以上」としている与党案を「18歳以上」まで引き下げることを正式に表明した。一方、民主党は国民投票の対象を憲法改正に限定する与党案に歩み寄る姿勢を見せており、お互いが譲り合った形だ。
 これで双方の対立点はほぼ解消され、与党、民主党は共同修正案の作成に向けて動き出す。ただ、今国会の残り会期は少なく、それぞれ党内論議も必要なことから、共同修正案の提出まで進んでも、成立は困難な情勢に変わりはない。
 30日の衆院憲法調査特別委員会小委員会で、自民党理事の船田元氏は「本則を18歳以上とし、付則に経過措置3年程度を置いて民法や公選法など関連法制の改正措置を明記する」と述べた。法案が成立しても3年間は実施を凍結し、民主党案の「原則18歳以上」とするために成人年齢や選挙権年齢などの見直し作業を進める考えだ。
 一方、投票テーマについて、与党は憲法改正に限る姿勢を崩していない。民主党案は「国政の重要課題でも実施する」としているが、同党理事の枝野幸男氏は16日の小委員会で「憲法にかかわることに限定して諮問的国民投票制度を入れるという風にした方がいいのか、党内的にも議論しなければならない」と修正を示唆。30日も、枝野氏は法案成立後に改憲以外のことを問う国民投票についても国会で議論することを条件に、与党案に歩み寄る姿勢を示した。
 三つ目の対立点である過半数の定義について、船田氏は与党案の「有効投票総数の過半数」は維持するものの、投票用紙への記載方法で「(投票用紙に)賛成、反対という欄を設けて、そこに何らかの印をつける」と提案した。
 当初は投票用紙に賛成は「○」、反対は「×」と記入し、白票や他事記載をすべて無効としていた。だが、船田氏の提案は、より無効が少なくなるとして、民主党も受け入れる構えだ。
 ただ、衆院の憲法担当者間で進む修正協議に、自民党内では「民主党案に引っ張られている」(政調幹部)との異論もある。このため、党内手続きが難航する可能性もある。

国民投票法案:「18歳以上」で自民・民主が合意
(毎日新聞2006年12月1日)
 憲法改正の手続きを定める国民投票法案をめぐり自民、民主両党は30日の衆院憲法調査特別委員会の小委員会で、投票権者の年齢を民主党の主張する「18歳以上」として法案に記すことで合意した。ただ、公職選挙法改正により選挙権も同様に改めることが前提で、それまでは経過措置として「20歳以上」と付則で定める。今国会での成立は依然として困難だが、与党と民主党の最大の対立点が解消し、今後の協議が進展する可能性が出てきた。
 投票権者の年齢は、与党案が20歳以上なのに対し、民主党案は18歳以上(国会議決で16歳まで引き下げ可能)としている。修正協議を担当する自民党の船田元氏は30日の同小委で投票年齢は原則として18歳以上との考えを示したうえで「(成人年齢は)18歳が世界の流れ」と述べ、公選法改正までの経過措置期間を3年程度設ける考えを表明。民主党側もこれを評価した。現実には選挙権を「18歳以上」とすることには自民党内の反発が強いため、仮に投票法案が成立しても当面は投票権は「20歳以上」となる公算が大きい。【須藤孝】

国民投票法案、投票権「18歳以上」与党と民主が合意
(読売新聞2006年12月1日)
 与党と民主党は30日の衆院憲法調査特別委員会小委員会で、憲法改正の手続きを定める国民投票法案では、投票権を持つ年齢を「原則18歳以上」とすることで基本的に合意した。
 与党はこれまで「20歳以上」を主張してきたが、この日の会合では、「本則は18歳以上とするが、付則に3年程度の経過措置を置き、民法や公職選挙法など関連法案が改正されるまでは20歳でいくのが順当なやり方だ」と、「18歳以上」を主張する民主党に歩み寄り、民主党も評価した。
 ただ、会期末まで時間がないため、同法案の今国会での成立は難しいという見方が強い。